とある旅人の人生の軌跡

なんか色々な私生活書いてます

すすきの一夜日記

あらすじ

風俗なんて行くと思っていなかった。

どっちかといえば、そんなに性欲は強い方ではないしここ一年で色々あってこれとは別に女性経験もあったが、とにもかくにも本当に風俗に行くことになるとは思っていなかった。

 

ことは遡って二年前だろうか。

友達と一緒に札幌の街に初めて行った時当時の自分はまだ学生だった。

お金もそんなになかったし、ましてや女は怖いものみたいな印象しかなかったから、

風俗行ったらどうなってしまうのか、わからなくて怖くて仕方なかった。

 

というよりお金がないという理由をつけて未知との邂逅を避けたかったかもしれない。

それゆえに、その時友達と札幌に行った時は何か遊びに行くということはなかった。

ただ、その日約束をした。

「次札幌に来たら絶対夜遊びをするぞ」と。

 

風俗に行くまでのお話。

それから二年が経ち、友達と約束の地、北海道に来てしまった。

 

一回遊べば10000円は飛んでしまうことが確定してしまう風俗。

失敗は許されないと札幌入りする2日前くらいから一生懸命どの店にするかを検討していた。

候補はいくつもあった。しかしフレーズがいまいち刺さらない。

初風俗という概念に対してこれだけの執念を燃やしていた自分は、間違いなくただただ気持ち悪い男だったと思う。

そうして何かに取り憑かれたかのように探していた刹那、とんでもないフレーズが目に入った。

「魅惑のエロテロリスト」

いや、エロでテロとは一体どういうことなんだ。

身体中めちゃくちゃにされてしまうのか。

 

当時の自分は、もう脳みそぶっ飛ぶくらいの刺激が欲しくてたまらなかったから

そのフレーズがやけにぶっ刺さったのを今でも覚えている。

 

店の体系はどうもM回春マッサージという形態らしいがそんなことはどうでもいい。

とにかく頭がぶっ飛ぶような快楽とはどんなものなのか経験してみたくなった。

 

100分17000円

 

普通に考えたら風俗にしてはやけに安い金額ではあるが、相場というものがわからなかった当時の自分からしたら精一杯の金額であった。

 

社会科見学をしたと思えば安い。

そう言い聞かせて釧路から札幌に向かう特急の中で初風俗をどこにするか、覚悟を決めた。

 

 

札幌初日はあまりに到着が遅いことから、マジで遊ぶなら2日目にしようとの取り決めにより

初日は休戦した。

翌日、風俗に行く前に神威岬に行った。

これから死ぬほど欲にまみれたことをするというのに、神の住むところに邪心丸出しで行くとは本当に最低だったと思う。

ただ、そこしか行く機会がなかったの致し方なかったのだ。

天気こそ良かったものの、アイヌの神々に心の底からごめんなさいをしたのは今でも覚えている。

 

神威岬は確かに雄大だった。

だが、それよりも俺の心は穏やかではなかった。

今夜、風俗に行くのか。と。

並大抵な絶景はあまりにも簡単に煩悩に敗北してしまうというのはあまりにも悲しい事実である。

しかし、人の好奇心はそれ以上にすごいものなのも身をもって痛感した。

結局、心は洗われぬまま悶々とする気持ちだけ抱えて神威岬を後にした。

 

そして戻ってきた札幌。

札幌に戻ってきていの一番にしたことはホテルでシャワーを浴びることだった。

できるだけ嬢に不快感を与えないように、可能な限り人間扱いされるように最大限の気配りはしたと思う。

俺だって同じ立場なら、汗臭い人間よりはある程度清潔な人の方が嬉しい。

 

そう思って体をくまなく清潔に、その旅に持ってきた中で一番まともな格好をして夜の街に飛び出した。

友達とは時間ギリギリまで一緒にいた。

 

途中でとんでもないバニーがいたので、風俗終わったらバニーに行くかと約束をして。

 

時計の針は19時50分を少し過ぎた頃。

「じゃあ、行ってくるわ、また後で」

俺のめちゃくちゃな2時間が時を刻み始めた。

 

 

風俗ほんへとバニー

選択した形は箱ヘルと呼ばれるもので、いわゆる店舗であれやこれやとする場所だった。

そもそもその形とデリヘルが大きくいうと二種類あることろからあやふやだった自分からしたら、色々衝撃を受けたものである。

 

雑居ビルの高層階。いや、本当にこんなところでいかがわしいサービスをしているのか…。

と思ったらどうも同じ時間に予約をした男の子が目の前を歩いていく。

あんだけかっこいい男の子でも風俗とはいくもんなんだな…と衝撃を受けたが

兎にも角にもその男の子のおかげで迷わずに店に到着した。

 

店構えはぶっちゃけさながら公文式のような感じの雰囲気でポツンとそこにあるみたいな。

しかし中から感じる雰囲気はやはりR18コーナーといった感じだった。

 

決済も最初からネットで行っていたから、入店も手早く済みいわゆる「問診票の記入」に入った。

「どこを重点的にやってほしいですか?」

ここで俺はとんでもないバカな答えを書く。

「脚」

 

いや、それふつーにマッサージじゃん…

 

今ならそう思うが、しかしその場に居合わせる女性に正直に責めて欲しいところなんて紙を通しても言えるわけがなかった。

そんなバカな問診票を持っていよいよ嬢と対面の時。

 

「こんばんはー、よろしくお願いします」

うん、2日間考えたのは正解だったと思えた瞬間だった。

別に可愛いとかを求めていたわけではないし、社会科見学なところもあったから

本当にもう明らかにやばいやろ…と思うの以外オールOKという心持ちだったこともあってか

嬢の声と姿形を見て安心した。

 

「こちらこそよろしくお願いします〜」

もういつも通りの初対面の人の対応でいこう。

「ぶっちゃけこういうお店初めてなのでよろしくお願いします。」

本音でぶつかりにいったら、ちょっとキョトンとされたけど

「大丈夫ですよ〜、たまに来ますしね」

とのことで言われていくばくか気持ちは楽になった。

 

さて、入って少ししたところで、嬢から切り出された

「服を脱いでもらえますかー?」

ああ、ついに裸になるのか…。

別にそういう経験がないわけではないけれど、その時は同意があっただけまだ良かった。

今回はその合意を金で買っている。

 

なんとも言えない罪悪感と淡い期待に苛まれる。

俺は全てを曝け出した。

この場で何されても文句は言えないんだろうな…。

そんな一抹の不安が心をよぎる。

 

服を脱いだ俺は嬢と一緒にシャワーを浴びた。

正確には浴びせてもらったにはなるけれど。

ただ、たわいも無い話をしながら所々に挟まれる性感帯への攻撃は、うん確かにテロだ。

そして念入りに洗われる自分のムスコ。

いや、そりゃそうだ。これから握るであろう場所は洗っておかないと怖いよね。

なんかもう、風俗に気持ちいいことをしにきたはずなのに

目の前にいる人がどんな気持ちでこの仕事をしているのかに興味がむいてしまった。

 

泡洗体と銘打った何かも終わり、いよいよマットに寝ることになった。

そこで何でこのお仕事を選んだのか、どんな人生だったのか、

あとその人がしている副業の話なんかも聞いていた。

恐ろしく手のあったかい人で、そしてもともとマッサージ屋で働いていたこともあってか

普通にメンエスじゃなくても働けるくらいにはうまいマッサージだった。

 

当然、重点的にやって欲しいところを脚なんて書いたものだから脚を重点的に。

ああ、なんてバカなんだろうか。

 

ただ、嬢ももちろんそういう場所に来ている客の意図も汲んでくれて

部屋の明かりを暗くするなり四つん這いを要求してきた。

 

全く知らない女性目の前にして四つん這いとは…。

しかし、これが本当に恐ろしい快楽だった。

これは一人では絶対に味わえないだろう。

あられもない姿を曝け出している羞恥心。

股間を突き抜ける人肌の暖かさ。

そして、そこから伝わる快感。

うん、この経験だけでも十分すぎる経験だったろう。

 

しかも入念にマッサージであったまった脚である。

ちょっと触っただけでも、電撃が走るくらいの快感が走った。

特に内腿。

確かにいけない快楽が体を巡り巡っていく。

嬢への仕事への想いとかも聞いてたからなおのこと、なるほどと感動していた。

 

そこからさらに脇腹、乳首へと快楽の波動は伸びていく。

四つん這いでいるのが精一杯になってきた。

「もう寝ていいですか…」

完全な敗北宣言をしてしまった。

 

そこから嬢は横に座るなり、

「さっきから全然胸とか触ってないけど別にいいんだよ?」

と優しく教えてくれた。

ああ、そっか…。そういうお店なんだっけ…。

嬢のおっぱいを触りながら寝ている自分、そして乳首とムスコを責めてくる嬢。

 

数百人と扱いてきたその腕は確かにツボを押さえようとしていた。

そして、嬢のおっぱいに触れる。

やはりおっぱいの感覚は他に換えが効かない。

ここにしかないもの。

ただ、あまりいじっても痛いのも各所で聞いていたのでそこまで強めに触り過ぎないようにした。

回春マッサージは春を回すと書くがまさしくその通りであった。

 

ただ、ここで問題が起きる。

いや、気持ちいんだが。気持ちいんだが!!!!!

おしっこに行きたい!!!!!!

 

逆の手で一人でしたときとかにも感じてはいたが、慣れない何かによっていじられると

一回トイレに行かないとどうにもならなくなるのである。

もうこうなってしまったら最後、快楽VS尿意である。

 

しかし、部屋の中にトイレはない。

ただ、この場でトイレに行きたいというのもおかしな話になってしまう。

やむなく、俺は尿意を我慢することに。

 

ただ、これがいけなかった。

俺は圧倒的尿意を前に次第に扱かれるという行為が苦痛になっていたのである。

 

もはや、乳首は気持ちいが息子は苦痛という謎な状態になっていたのである。

もっと楽しみたい自分と、早く終わって欲しいと願う自分。

ああ、いつまで続くんだろう…。

永遠と思えたその刹那。

 

タイマーが鳴り響いた。

いかせられなかった嬢はすごく申し訳なさそうな顔をしていた。

 

とてもおしっこに行きたくってしょうがなかったなんてことは言い出せなかった。

最後のシャワーの時も悔しさと申し訳なさが混じった顔で体を綺麗にしてくれた。

いや、本当に気にしないでください。いけなかったのは俺の体が悪いんでと

死ぬほどフォロー入れまくった。

もう、本当に風俗行ったはずなのになんか色々めちゃくちゃだよ。

 

あとで聞いた話だがあまり嬢は時間が終わったら

店から出ていく最後まで送り出しをしないと聞いたけど、

なぜかその嬢は最後まで店を出るその瞬間まで見届けてくれた。

 

色々申し訳なさとかもあったんだろうなあと思いつつ

人生の中でも間違いなく忘れられない2時間になった。

 

 

その後はもう溜まりに溜まった何かをどこかにぶつけるかのように、

すすきのの街を絶叫しながら全力で走り回った。

完全に今思えば奇人である。

 

友達にも電話をかけて、えらい勢いで「すすきのサイコー!!!!!絶対一回はきてみろ!!!!めっちゃ楽しいから!!!!」とかもうキャラ崩壊もいいところの発言をしまくったが、もうあんまり記憶がない。

 

ただその後、ことが終わってから合流した友達の顔を見て熱が引いたというか

ああ、あれまじで現実だったんだ…という何かに引き戻される感覚を覚えた。

 

その後に食べたスープカレーはマジで美味しかった。

本当に思うが、何らかの性行為をした後の牛丼・カレー・ラーメンは最高に美味しいと思う。

体も心もあったまるし、何より落ち着く。

 

友人とも反省会をして、ああだったこうだったと色々話をした。

正直いうと、友人に強がってイケたとか言った気がしなくもないがもしそう言ったのなら

その友人には本当にごめんである。

 

その後、気を取り直して二人でバニーのガールズバーに突撃した。

いやはや、バニーというものをマジで見たのは初めてだったのでもうたまげた。

あれは芸術以外の何者でもないと思う。

その人のプロポーションを余すことなく活かし、網タイツとエナメルの光沢で

ドレスアップされているその立ち姿にするあの衣装はとんでもねえと思った。

 

ガールズバーのシステムもよくわかっていなかったので、色々恥ずかしい思いもしたが

まあまあ楽しかった。

途中で別段話すことも無くなったし、相手がどういう人なのかもさしたる興味もなかったから

最後の方はしっぽり飲む感じになってしまったけれど

それでもバニーというものを目の前にして飲む酒は確かに美味かった。

 

俺と友人はバニーと一緒に陽気に写真を撮り、そして一緒に泊まるホテルに向け脚を運びすすきのの狂気を置いて背を向けて去った。

 

終わりに

あの夜、確かに21000円というとんでもない金額をぶっ飛ばしたことは事実だが、

それ以上に得た経験はものすごかったと思う。

頭をおかしくしても別に許される街すすきので、あれだけ騒ぎ倒したことは

多分生涯忘れることはない。

 

風俗も今後の人生でもし機会があるなら今度は別の形のところに行ってみたいなとも思った。

性の悦びを知ったのももちろんあるけれど、体を使っていろんな実験をしてみるのも

なるほど面白そうだなあと思った。

 

他にも性産業っていうジャンルに対して、ちょっと強めの抵抗感もあったが、実際に自分が行ってみたこと、そして嬢が快くその辺りの話もしてくれたこともあって、あまり変に構えなくなった気がする。

 

あと、普段から強めのグリップ(リモコンを軽く握るくらい)でオナニーをしている人、

マジでいけなくなるから今のうちから弱い刺激で行けるようにしといた方がいいなあ

という教訓も得た。

 

なんで大学卒業してからの方が異性と関わる機会多くなってるんだ…と

自分に飽き飽きしながらこのしょーもないすすきの日記を締めたいと思う。

女性関係も色々あったがそれについてはまたおいおい。

 

とにかく乱文になってしまったが、これが自分がすすきので色々やったことである。

仕事疲れもあるし、文章の推敲なんて一切してないから読みにくさはご愛嬌ということで許して欲しい。

 

ただ、これは声を大にして言わせて欲しいが

もし、何か怖いとかいろんな思いがあるのならそういう人ほどなおのこと風俗に行ってみるべきだと思う

意外と自分の思っていることと違うことは世の中多いものだなあと感じたのもまたこのすすきのの1日にはあったと思う。